【高校のGIGAスクール特集】Chromebook の導入事例を紹介

業種(大学、専門学校など)高校職員数
所在地(都道府県)生徒数

文部科学省が主導するGIGAスクール構想によって、全国の公立小中学校の9割以上で1人1台の学習端末が整備されました。そのような中、続いて注目されるのは高校での端末導入です。
とはいえ、初めての端末導入にあたって何を基準に端末を選べば良いのか、どのようなメリットが得られるのか等が気になっている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、すでにGIGAスクール構想用の端末として Chromebook を導入している3つの高校の事例を紹介します。これから高校での1人1台端末の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

事例①「歴史ある私立高校の最新ICTチャレンジ」(学校法人若松学園 高稜高等学校様)

なぜ Chromebook を選んだのか?その導入背景と理由

福岡県北九州市にある高稜高等学校様では、2020年度に Wi-Fi 等の校内ネットワーク環境整備が進み、1年間の準備期間を経た後、2021年度の新入生から1人1台の学習端末導入をスタートしました。
小中学校での1人1台端末導入が始まることを踏まえ、そこでのデジタル学習を経験した生徒たちが、高校に入学した後も同様の学習を続けられるようにするというのが大きな導入動機だったということです。
生徒用の学習端末を導入するにあたって、高稜高校様ではキーボードが付属することを重要視されていました。そのため、タブレット利用が中心の iPad ではなく、Windows OS のノートパソコンと Chromebook が導入候補に挙がり、比較検討した結果 Chromebook を導入することに決定されたそうです。
導入検討当時は Chromebook の認知度がまだ高くなく、使ったことのない方も多かったようですが、起動が速くサクサク動くということが試用段階で評価され、教員の間での評価が高まっていきました。その結果、推進委員会で Chromebook の採用が決定し、生徒用の1人1台端末として200台が導入されました。
導入決定の理由としては、起動や動作が速いことの他、Windows OS のノートパソコンに比べて安価であること、低コストで充実した保証内容を付けられるといったコストパフォーマンスの高さも大きなポイントだったということです。

Chromebook を導入してわかった、校務と授業におけるメリット

Chromebook を教員用、生徒用の端末として導入した結果、標準搭載されている Google Workspace for Education(以下 Google Workspace )を活用することで、校務と授業の両面において多くのメリットがあることがわかったそうです。

校務におけるメリット

まず校務においては、Google Workspace で作成することのできる無料Webサイト「Google サイト」を使用し、教員同士の情報共有サイトを活用されています。連絡事項は教員が各々そのサイトに書き込み、朝礼時に確認してから授業に臨むという流れにすることで、伝え忘れやメモを取る必要が無くなりました。
また、生徒の端末が故障した場合も、生徒からクラス担任に報告が入り、それを共有サイト上に作成した修理依頼フォームに入力、その後まとめて修理依頼をするという形式をとることで、口頭での連絡などの手間を大きく省くことができるようになったそうです。
データがクラウド保存されるため、端末が変わってもログインさえすれば作業の続きを行うことができ、都度自宅にパソコンを持ち帰らなくて済むようになった点も大きなメリットだということです。

授業におけるメリット

授業においては、課題や授業資料を「Google Classroom(Google Workspace の学習管理プラットフォーム)」を用いて配信し、生徒たちと情報共有をしています。その結果、以前までは紙のプリントとして配布する必要があった資料もオンラインで済ませることができ、配布に伴う手間が大きく削減できたとのことです。。
また、チームでファイル管理のできる「共有ドライブ」を用いて小論文の添削指導を行ったり、文書作成ツールである「Google ドキュメント」の音声入力を英語の発音練習に活用したりといった取り組みを行われています。
その結果、自ら考えて調べたり発表したりといった自発的な姿勢が生まれ、「もっと(Chromebook を)使いたい」という生徒のポジティブな姿勢を引き出せているということです。

Chromebook を使ったICT教育、今後の課題と展望

初年度で Chromebook に対する教員側の理解が深まったことを踏まえ、今後生徒が探究活動など、さらに主体的な学習を進められるよう、教員の意識を高めていくことが課題として挙げられています。たとえば、生徒たちが自身の学校について発表する学級新聞のようなサイト構築も検討しているそうです。
生徒自身が学びの可能性を広げられる活用を目指して、高稜高校様の Chromebook を使ったICT教育への取り組みは、今後も続いていきます。

高稜高等学校様の事例本文はこちら↓(PDF形式のダウンロードもできます)

【学校法人若松学園 高稜高等学校】生徒のポジティブな反応を引き出した1人1台の準備と工夫 Chromebook 導入事例|高校の GIGAスクール構想 – ミカサ商事 | 教育機関向けGoogle Workspace for Education、Chromebook導入支援

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事例➁「iPad から Chromebook への乗り換え事例」(ノートルダム女学院中学高等学校様)

iPad 採用校が Chromebook に乗り換えた理由

京都府京都市にある中高一貫校のノートルダム女学院様では、文部科学省主導のGIGAスクール構想が動き出すより早く、2014年に共有用として、そして2016年には一部のコースで1人1台の学習端末として iPad を導入されました。
その後 Chromebook も導入し、しばらくはコースによって各端末が使い分けて運用されていましたが、2021年度からはすべてのコース一律で Chromebook を採用することが決まりました。ノートルダム女学院様が iPad から Chromebook に乗り換えされた理由は、主に以下の2点です。

理由その1:データがクラウド保存できる

共有用端末として運用していた当初、iPad はデータが端末本体に保存され、他の端末では確認できないことにご不便を感じたそうです。設定すればクラウド保存できることは知っていたものの、その方法が煩雑に感じられたということです。
その点、Chromebook の場合はデータが自動的にクラウド保存されるため、複雑な設定を行わなくても簡単に端末を共有することができます。

理由その2:アカウントの切り替えが容易

また、iPad の場合はアカウントの切り替えに手間がかかる一方、Chromebook はログイン画面から簡単にアカウントを切り替えられる点も評価されました。それにより、Chromebook が共有端末から1人1台端末に切り替わった後も、端末を家に忘れても共有機で宿題データを確認できたり、端末修理中も代替機で作業を継続できたりと、多くのメリットがあると考えられたとのことです。

理由その3:「勉強のために使うもの」というイメージを保てる

iPad を採用していた頃は、「iPad は勉強のためだけに使いなさい」と教員が言っても、生徒たちがスマートフォンと同じ感覚で遊んでしまうことが大きなお悩みだったそうです。
その点、Chromebook はタブレットタイプでなく、キーボードが付属したノートパソコン型の端末なので、見た目から「勉強のために使うもの」とわかる点が評価されました。

Chromebook の具体的な活用方法

ノートルダム女学院様では以前から iPad でも Google Workspace を使っていましたが、Chromebook 端末を導入してからは、教員同士で Google Workspace の活用方法についての研修会を開くなどし、各教員がより積極的に活用を進め始めたということです。具体的な活用方法は以下の通りです

活用方法その1:連絡は Google Classroom で完結

全教職員と全生徒が参加する Google Classroom を作成して、全体への連絡事項に活用しています。
また、それ以外にもクラス別や教科別など、さまざまな規模での Classroom を作り、ホームルームや各教科の授業における連絡事項をすべて Classroom で完結させておられるそうです。

活用方法その2:Google フォームを活用した健康チェック

新型コロナウイルス対策として毎朝の体温報告を行うにあたって、無料でアンケート作成ができる「Google フォーム」を活用されています。
生徒に記入してもらった用紙を回収するとなると、それらの分類、ウイルス感染した生徒の情報特定に手間がかかってしまいます。しかし、Google フォームであればデータをクラウド管理できるため、紙の場合に比べて作業負担を大幅に軽減させることができます。

活用方法その3:Google サイトを活用した探求活動の成果発表

ノートルダム女学院様では総合的な探求の授業を実施しており、年に2回その成果発表を実施されています。しかし、コロナウイルス流行後は多くの人が集まる場所での発表ができなくなってしまったので、Google サイト上で探求活動の成果を動画で発表するようにされたそうです。
オンライン上で発表することにより、会場発表には参加できない保護者にも見てもらうことができ、外部の人々とコミュニケーションを取る機会にも繋がっているということです。

導入して終わりではない、Chromebook によって引き出す生徒の主体性

ノートルダム女学院様では、iPad から切り替えて Chromebook を導入したことでICT教育が強化されましたが、その取り組みは端末を導入して終わったわけではありません。
部員募集や活動報告などの学内活動や、学外への情報発信などにも Chromebook を活用していくことで、生徒たちの主体性を引き出すべく、ノートルダム女学院様の取り組みは続いていきます。

ノートルダム女学院様の事例本文はこちら↓(PDF形式のダウンロードもできます)

【ノートルダム女学院中学高等学校】タブレットから Chromebook へ ~1人1台先進導入校の「主体性」を引き出す端末活用~|高校の GIGAスクール構想 – ミカサ商事 | 教育機関向けGoogle Workspace for Education、Chromebook導入支援

Chromebook ノートルダム女学院中学高等学校タブレットから Chromebook への切り替え~1人1… 続きを読む 【ノートルダム女学院中学高等学校】タブレットから Chromebook へ ~1人1台先進導入校の「主体性」を引き出す端末活用~|高校の GIGAスクール構想

事例➂「県立高校の独自調達で実現する1人1台」(埼玉県立小川高等学校様)

1人1台端末に Chromebook を選んだ背景

埼玉県比企郡にある県立進学校の埼玉県立小川高等学校様では、2019年に県から44台の Chromebook が配備されていたものの、しばらくの間はほとんど使われていなかったそうです。しかし、コロナウイルス流行の影響で授業のオンライン化などの対応が増えたことで、急速にChromebook の使用機会が増えていきました。このような背景から、生徒たちにも同じものを使ってもらおうという気運が高まり、生徒の1人1台端末としても Chromebook が選ばれることになりました。

初めての1人1台導入までの道のり

県立高校として1人1台の端末を導入するにあたっては、「保護者の負担が増えてしまうのではないか」「保管や充電はどうするのか」といった不安や懸念が生まれたそうです。
そのような中、すでに1人1台の導入を進めている公立高校が同じ県内にあることを知り、さまざまな情報交換を行うことで校内の納得感を得ることに繋がりました。学習支援プロジェクトチームによるポジティブな事例の収集もプラスに働いたようです。
当初生まれた懸念事項については、一部経済的に厳しい家庭には貸出というかたちを取ったり、導入時に保管方法についてのルールを設定したりすることで対応し、結果として大きなトラブル等には繋がらず、多くの保護者や生徒に喜ばれる結果になったということです。

Webサイトを通じて保護者が直接購入する仕組みの採用

1人1台の端末を購入するにあたって、学年費に含めて負担してもらうかたちを取れば、保護者から「学校にたくさん支払っている」という印象を持たれてしまいかねません。
そこで小川高校様では、Chromebook の販売元に自校専用のWebサイトを立ち上げてもらい、そこから保護者が直接購入する仕組みを採用されました。これにより、「自分で買った自分のもの」という感触を抱いてもらいやすくなったということです。
その結果、経済的に厳しい状況の家庭であっても進んで購入するというケースが多く、ICTツールへの支出を必要だと考えている保護者が多い印象を受けたそうです。

「授業時間以外の利用もOK」生徒のアクティブな学習への思い

生徒が学習以外のことに使用することを懸念して、授業時間以外での端末利用を制限する学校が多い中、小川高校様では休み時間や校外での利用も含めて自由に使用させる方針を取られています。
その背景には、授業中は教員の指示に従うことで生徒たちの学習がパッシブ(受動的)になってしまいがちな一方、休み時間や校外での課題では主体的に端末を活用し、アクティブ(能動的)な学習をしてくれるはずだという想いがおありになるそうです。制限をかけることも重要な一方、ある程度の自由度がないと主体的な利活用に繋がらない、そのようなせめぎ合いの中で導き出された結論だといえます。

Chromebook の有無を比べて見えた「1人1台のメリット」

小川高校様では、2021年現在1年生のみで Chromebook を導入していますが、他学年でも Google Meet を使ったオンラインの授業配信をしています。
ただ、Chromebook が無い場合だとスマートフォンで参加する生徒が多く、画面が小さくて見えないといった声が挙がっていたそうです。その一方、Chromebook の場合は大画面で視聴することができ、Google フォームを利用した単語テストなどもスムーズに進められるため、やはり授業を進めるうえで1人1台端末があるメリットは大きいことがわかったということです。

1人1台の端末は何のために?主体的な学びの実現に向けて

小川高校様では、GIGAスクール構想で実現されるべき「個別最適化した学び」と「主体的・対話的で深い学び」のうち、授業においては特に「主体的・対話的で深い学び」に注力していくべきだと考えているそうです。
Chromebook を使った双方向のやり取りや、アクティブラーニングの機会を増やしていくべく、小川高校様でのICT教育の取り組みは今後も続いていきます。

埼玉県立小川高等学校様の事例本文はこちら↓(PDF形式のダウンロードもできます)

【埼玉県立小川高等学校】1人1台は何のために? 「主体的・対話的で深い学び」を見据えた県立高校の歩み Chromebook 導入事例|高校の GIGAスクール構想 – ミカサ商事

県立高校として、2021年度新入生に学校独自の取り組みで 1人1台の Chromebook を整備された「埼玉県立小川高等学校」様。 生徒用端末に Chromebook を選んだ理由と評価/導入してからの校内の様子/ 導入までの道のり/保護者の負担への懸念と対応/活用方法/今後の展望 などをインタビューさせていただきました。

小中からのGIGAスクール構想を途絶えさせないため、高校での端末導入は必須

2021年時点でほとんどの小中学校で1人1台端末の整備が完了し、そこで学んだ子どもたちが高校へ入学してきます。そのため、今後は高校においても端末整備を進めていくことが急務となっています。
小中学校から続くGIGAスクール構想の流れを途絶えさせないためにも、今回ご紹介した3校の事例を参考に、ぜひ適切かつ効果的な1人1台端末の導入を進めましょう。

弊社ミカサ商事は、国内初の教育機関向け Chromebook 正規販売店として、今回ご紹介させていただいた高校様を含めて、これまでに全国400校以上の学校様や地方自治体様へ Chromebook の導入支援をして参りました。
万一のトラブルの際にも安心できる端末活用サポートが付いたお得なパッケージもご用意しておりますので、1人1台端末として Chromebook をご検討の高校ご担当者様は、ぜひご検討ください。

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