学校向け
Chromebook 導入の手引き

BYAD 実施時のよくある疑問

保護者に複数機種から選んでもらうことはできる?

保護者に複数機種から選んでもらうことはできる?

学習者用端末の導入業者選定で持っておくべき6つの視点

Chromebook の導入が決まり、その後の業者の選定にあたっては、価格のほかにも、導入後にトラブルを招かないための重要なポイントがございます。そこで本資料では、学習者用端末の導入業者選定にあたり、価格面以外で比較しておきたいポイントを「 6つの視点」として、詳しく解説しております。

Q1 複数のOS(Windows OS, Chrome OS, iPad OS など)でそれぞれ推奨端末を用意し、その中から保護者に選んでもらうことを検討していますが、いかがでしょうか。

A1 一般的に、複数の OS で学習者用端末を利用することのメリット・デメリットは以下の通りです。
以下の質問↓で記載した事項に加えて、OS 混在による影響が生じるとお考えください。

OS を利用者が自由に選べるようにすることのメリット・デメリット

メリット

  • 生徒が操作に慣れた端末を選択できる
  • 家庭にとっては選択の自由度が高いという印象になる

デメリット

        

  • 多種多様なトラブル対応が必要
  • 生徒間で OS によってできること、できないこと、価格などの差異が付きやすい
  • 適切な管理や制御を行うためには 3OS(マルチデバイス)対応の MDMの導入が必要

 

あくまで参考ですが、とある私立学校様で完全な BYOD(OSや機種は自由、スマートフォンも可)を実施されたところ、新入生の 6割以上 が Chromebook を用意し、持参されたというお話をお聞きしております。

Q2 推奨端末について、OSを1つに絞った上で、保護者に複数機種から選んでもらうことについては、いかがでしょうか。

A2 一般的に、複数機種から選択できるようにするメリット・デメリットは以下の通りです。

OS を固定した上で複数機種から利用者が選べるようにするメリット・デメリット

メリット

  • 家庭にとっては選択の自由度が高いという印象になる

デメリット

  • 選択が終わるまで各機種の数量が確定しないため、納期が不安定になりやすい
  • スペックの差のほか、OS のサポート期限などの違いに留意する必要がある
  • メーカーが違う場合は導入後の故障やトラブル発生時に対処フローが異なる場合があり煩雑になりやすい

 

弊社がご支援させていただいた学校様でも、複数機種から選択する形で保護者による購入を実施されているケースがあります。その場合の理由としてはやはり自由度の高さの印象付けをしたい、という点を非常に重要視されていることがほとんどです。
 
しかしながら、実際には 価格帯を揃える場合はスペックや操作性に大きな違いが出ることは少なく、各機種の特徴を感じさせる程度の差異となると、価格帯に差が開く場合が多くなっております。
 
一部の私立学校では、高価なものと安価なものの選択肢をあえて設けたいというご意向のもとで複数機種から選択する形にされる場合が稀にございますが、そうでない場合は、単純に選択肢が多いという以外のメリットは生まれにくいため、デメリットに目を向け推奨機種は1つに絞る場合が多くなっております。

Q3 複数の販売店の販売内容から保護者に選んでもらう形を検討していますが、そのようなケースはありますか?

A3 断言はできかねますが、かなりのレアケースかと思われます。複数の販売店からの選択制はリスクが高く、選定にあたっての学校の負担も増えてしまうことが予想されます。

~複数の販売店から保護者が選んで購入する場合のリスク~

 

リスク①:端末の販売価格が高額になる可能性が高い

一般的に、端末の見込み購入台数が多いほど、メーカーによる値引き率が高くなりやすい傾向にあります。しかし、複数の販売店を経由する場合は見込み購入台数が分散し、本来はより低価格で購入できるものを割高で購入する必要が生じる可能性があります。

リスク②:導入後の運用に支障が生まれるおそれがある

販売元が異なることによって、故障時などのトラブル対応フローが煩雑になる可能性があります。また、各社が保護者向けに提案する場合には学校向けサポートなどを含まずに提供することが予想されますので、運用の難易度が高まる可能性があります。

リスク③:販売店側の事前想定と異なる販売方法のため、スケジュールの遅れが発生する可能性がある

販売店側からは、保護者向けの提案内容の再考や、各種資料の作成などにより、通常よりも導入までの期間が長くなってしまうことが予想されます。場合によっては、販売店の判断により提案不可となることも予想されます。

リスク④:学校側の調達にかかる負担が大きくなる

保護者に各社の販売内容を提示し、自由に購入してもらうことで、選定や購入にあたって学校の負担を軽減できるのではないかと検討されている場合があるかと存じます。
 
しかしながら、実際にそのようにした場合の学校様側の工数としては、以下のようなものが新たに発生します。
 

~複数の販売店から選択制にした場合に学校側に生じる追加工数~

 

  1. 要件を提示し、参加可能な販売店を募る
  2. 各社の保護者向け提案内容を確認し、問題があれば調整を依頼する
  3. 販売店による保護者向け合同説明会のような機会をセッティングする
  4. 各社に保護者向け提案資料などの作成を依頼し確認する
  5. 各社の購入方法などをまとめた案内資料を作成し、保護者に配布する

 

複数の販売店が関与するため、とりまとめや各種調整は学校様が行うこととなり、一社を指定する場合と比較して負担が大きくなることが予想されます。

Q4 推奨端末を Chromebook にした場合、Chrome Education Upgrade(MDM)の有無を保護者に選択してもらうことはできるのですか?

A4 Chrome Education Upgrade(MDM)の有無を保護者様に選択していただくことは、強く「非推奨」とお答えしたいと思います。
保護者様が選択される場合、以下のような事態が想定されます。

Chrome Education Upgrade の有無を保護者が選択することを非推奨とさせていただく理由

①:保護者が購入の有無を決める際に混乱を招く

MDMは学校が管理するためのものであり、保護者が利用するためのものではないため、必要性の判断が難しく混乱を招くことが予測されます。

②:学習環境の違いが生まれる。また、利用ルールなどの秩序が維持できなくなる

MDMが選択性ということは、学校の管理下にある端末と、そうでない端末が混在することを指します。そのため、学習環境の違いや秩序の乱れなどが発生する可能性が高くなります。

③:MDMなしの端末は、安全性向上のための適切な設定が実施できない

MDMがある場合とない場合の違いについては、以下の質問や記事をご参照ください。

 

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