【学校での Google フォームの使い方・作り方】テストやアンケートなど実際の活用事例も踏まえてご紹介

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Google Workspace for Education に含まれる便利なツールの1つに「Google フォーム」があります。
広告なしで無料で使え、誰でも簡単に小テストやアンケートを作成できるため、学校教育の現場でも多く使われるようになってきました。
今記事では、そんな Google フォームの使い方やメリット、具体的な作成方法について説明します。また、実際に Google フォームを活用している学校の事例についても紹介するので、Google フォームの利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

Google フォームとは?学校のテストやアンケート作成での使い方・メリット

Google フォームとは、Google が提供しているフォーム作成ツールです。
無料かつ使い勝手が良いため、企業の問い合わせフォームや申し込みフォームなど、さまざまな用途で利用されており、最近では学校のテストやアンケートを作成する際にも活用され始めています。ここでは、Google フォームの具体的な使い方、学校のテスト・アンケートを作成する際に得られるメリットについて確認していきます。

豊富なテンプレートを使って短時間で作成可能

学校のテストやアンケートをデジタルで作成する際、市販のフォーム作成ツールを使うとなると、システムが煩雑だったり専門的な知識が必要だったりして、作成にかかるリソースが大きくなってしまいがちです。しかし、Google フォームであれば、17種類もの豊富なテンプレートが揃っているため、フォームデザインを1から作る必要が無く、誰でも短時間で簡単にテストやアンケートを作成することが可能です。

結果の自動集計・グラフ化による分析が容易

Google フォームで回収したデータは、リアルタイムでスプレッドシートに収集されるため、他のツールにデータを移すことなく自動集計し、グラフ化による分析をすることが可能です。グラフは棒グラフや円グラフなど用途に応じて選べるので、より効率的な結果の分析が実現できます。
h3: 共同編集により、複数人でのリモート作成も可能
Google フォームは、フォームにメールアドレスやユーザー名を追加することで、複数人での共同編集をすることが可能です。そのため、アンケートやテストを合同で作成する必要がある場合でも、わざわざ集まることなくリモートで作成することができます。また、必要に応じて共同編集者の追加・削除ができ、関係者以外のメールアドレスを追加しようとするとアラートが表示されるなど、セキュリティ面での対策も万全です。

回答の成否判定、4択・記述など形式もさまざま

Google フォームでは4択形式・記述形式・均等目盛形式など、幅広い形式の中から回答方法を選ぶことができます。また、〇×で回答の成否を判定することもできるので、アンケートだけでなく小テストとしての運用も可能です。回答後すぐに正答を表示することも、自力で正答するまで隠すこともでき、テストの形式や制作意図に応じて自由にカスタマイズすることができます。

メールやホームページへの埋め込みが可能

Google フォームで作成したアンケートや小テストは、メール・リンク・ホームページへの埋め込みなど、幅広い方法で共有することが可能です。そのため、たとえば長期休み中で生徒を集めるのが難しいシチュエーションなどでも、1クリックで生徒1人ひとりの持つ端末にアンケートや小テストを共有することができます。

Google フォームでのテスト・アンケートの作り方

Google フォームにアクセスする

Google フォームを利用するためには、Google アカウントが必要です。Google Workspace のアカウントはもちろん、個人の Gmail アカウントでも利用が可能です。
いずれかのアカウントを作成したら、Google フォームにログインし、「新しいフォームを作成」欄の[+ ]をクリックします。

テンプレートの選択

フォーム作成の際にテンプレートを利用したい場合は、Google フォーム画面右上にある [テンプレートギャラリー] をクリックし、豊富な種類の中から目的に合ったテンプレートを選びましょう。必要に応じて、テンプレートを編集して使うことも可能です。

設問・選択肢の作成

空白のフォームが作成されたら、フォーム名を設定し、設問(質問)と選択肢を編集していきます。設問の回答形式を変更する際は、右側のラジオボタン [▼] をクリックします。
回答形式は以下の種類から選択が可能です。作成するテスト・アンケートの目的に応じて適するものを選択しましょう。

記述式改行不可。1文程度の短い文章で回答する場合
段落式改行可。段落分けを伴う長文での回答をする場合
ラジオボタン式複数の回答から1つの回答を選択する場合
チェックボックス式複数の回答から1つ、または複数の回答を選択する場合
プルダウン式複数の回答から1つの回答をドロップダウンリストで選択する場合
均等目盛式評価を計りたい場合、1〜5などの基準で選択が可能
選択式(グリッド)行と列を用いて、グリッド状に複数のラジオボタンを設定可能。設問項目を並べて表示できる
チェックボックス(グリッド)行と列を用いて、グリッド状に複数のチェックボックスを設定可能。設問項目を並べて表示し、各項目で1つ、または複数の回答を選択できる

デザインや色などの詳細設定

そのままでもフォームとして機能しますが、画面右上にある [パレット] アイコンをクリックすると、デザインや色などの設定をすることができます。ヘッダーに画像を追加したり、テーマの色を変更したりすることで、意図するフォームの内容に合ったデザインにすることが可能です。

フォームをプレビュー

設問の作成やデザインの設定が完了したら、画面右上にある [プレビュー] アイコンをクリックし、実際のフォーム画面を確認しましょう。もし修正したい箇所が見つかったら、右下にある鉛筆型の[編集] アイコンを選択することで、何度でも編集することが可能です。

公開する

フォームが完成したら、画面右上にある [送信] アイコンをクリックして公開します。フォームの送信方法は「メール」「リンク」「HTMLを埋め込む」のうちから選択が可能なので、フォームの用途に応じて適切な送信・共有方法を選びましょう。

学校での Google フォームの具体的な活用事例

フォームの具体的な作成方法がわかったところで、既に Google フォームを活用している学校の事例について確認していきましょう。小テストとアンケートはもちろん、それ以外の用途で活用している学校もあるので、ぜひ参考にしてください。

配布・回収が不要なペーパーレス「小テスト」(東大谷高等学校)

大阪府堺市にある東大谷高等学校では、これまで小テストを行う際に紙面の配布・回収に伴う手間や時間がかかっていましたが、それらを軽減するためにGoogle フォームを活用した小テストを実施しました。
Google フォームで作成した小テストは自動採点が可能です。そのため、選択式はもちろん、記述式の問題であっても完全一致であれば人の手を介さずに採点し、結果を生徒がすぐに確認することができます。それに加え、正答を非表示にしたり、ヒントを併せて表示したりすることもできるため、実施後すぐに間違い直しに取り組ませることができる点もポイントです。
また、実施する教師の側も、生徒のスコアだけでなく、誤答の多かった問題を確認することができるので、その後の指導に活かすことができるようになったということです。
詳しくは、「Google フォーム実践レポート」の「Case① Google フォームを活用した小テスト」をご覧ください。

教員の勤務改善のための「授業アンケート」(帝京大学可児高等学校中学校)

岐阜県可児市にある帝京大学可児高等学校中学校では、Google フォームを活用して、生徒による授業アンケートを実施しています。
同校ではこれまで紙ベースでの授業アンケートを実施していましたが、そのためには膨大な量のアンケート用紙の印刷、集計作業等が必要で、実施に多くの時間を費やしてしまっていました。しかし、Google フォームを導入することで、作成および集計にかかる時間を短縮し、業務効率を大きく向上させることができました。
アンケートの目的は教員の授業改善で、「授業の内容や進め方」「指導技術」「授業満足度」等の質問項目を設定し、「非常によくあてはまる」から「あてはまらない」までの5つの選択肢による評価形式を採用しました。実施する際は Google Classroom から全生徒に配信し、Chromebook や個人の携帯電話を使って全生徒が回答できるようにしているそうです。
詳しくは、「Google フォーム実践レポート」の「Case④ 授業アンケート」をご覧ください。

課題研究に対する「生徒の相互評価」(田園調布学園中等部高等部)

東京都世田谷区にある田園調布学園中等部高等部では、夏休みに各自設定した課題の研究を行う「課題研究」を実施しており、その発表の際に生徒間の相互評価を行うためのツールとして Google フォームを活用しています。
相互評価に紙を使用していた頃は、教員が配布した用紙を回収し、発表した生徒ごとに感想をまとめて返却するという一連の工程に、相応の時間・手間がかかっていました。しかし、Google フォームを導入した結果、生徒が評価したデータを集計して加工するという作業が簡単にできるようになり、業務が大幅に効率化したそうです。
また、Google フォームは相互評価したものをすぐ発表者にフィードバックすることができるので、発表者は自分の研究に対して自信を持つことができ、次回課題への意欲向上にも繋がっているとのことです。
詳しくは、「Google フォーム実践レポート」の「Case③ 生徒による相互評価」をご覧ください。

対応時間の短縮につながる「欠席・遅刻届」(野田学園中学校高等学校)

山口県山口市にある野田学園中学校高等学校では、Google フォームを「欠席・遅刻届」に活用しています。
以前までは、保護者や生徒から欠席・遅刻についての連絡を受けた際、連絡を受けた事務員から担当教員に情報が行き届くまでに一連のプロセスが必要でした。そのため、手違いで伝わらないことがあると、連絡を受けた事務員が不在で詳細がわからなくなる等の弊害が生まれていました。
Google フォームの導入後は、欠席・遅刻の連絡を受けた事務員が対象のクラスのフォームに情報を入力し、その結果が各クラスの Google スプレッドシートに自動集約されるため、これまでのプロセスが不要になりました。それに加え、事務員から個別の連絡を受けなくとも、担当教員が手持ちの端末でリアルタイムに確認することが可能となりました。
Google フォームを活用することにより、事務連絡がスムーズになっただけでなく、教員から事務員への問い合わせも少なくなり、対応時間や手間が大幅に削減されたということです。
詳しくは、「Google フォーム実践レポート」の「Case⑥ 欠席・遅刻届」をご覧ください。

Google フォームを有効活用して、学校のテスト・アンケート作成に役立てよう

ここまで、Google フォームを利用する方法・メリットと、具体的に活用している学校の事例についてご紹介してきました。
Google フォームは簡単に作成できるため、ICTに不慣れな方でもスムーズに作成することが可能です。Google フォームを有効活用することで、学校でテストやアンケートなどを作成するためのリソースを大きく省くことができ、その分を他の業務にあてることができるでしょう。
弊社ミカサ商事のホワイトペーパー「Google フォーム 実践レポート」では、記事の中でご案内した学校様の事例について、更に詳しい内容が記載されています。また、記事の中ではご案内し切れなかった、その他の学校様の Google フォーム活用事例についてもご紹介しています。Google フォームの導入をご検討中のご担当者様は、ぜひご参照ください。

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