2019年に教育現場のICT化を強化すべく、GIGAスクール構想が打ち出されました。そして小学校では2020年度よりプログラミング教育の必修化が開始されました。
これまで多くの学生にとって身近ではなかったプログラミングですが、今後は小学校のうちから学校で触れることとなります。本記事では小学校におけるプログラミング教育の目的を踏まえ、GIGAスクール構想の取り組みや推奨されるパソコン端末である Chromebook について詳しくご紹介します。
小学校でプログラミング教育が必修化?
2020年から小学校でプログラミングが必修化しています。新たにプログラミングとして科目が設けられているわけではなく、各教科や課外活動のなかでプログラミングの要素が取り入れられる形になっています。
そして2021年からは中学校で、2022年には高校でもプログラミング教育が必修化します。また中学では「技術・家庭」、高校では「情報Ⅰ」として授業が行われます。
小学校におけるプログラミング教育の目的
プログラミングと聞くと「難しい」「専門的なのでは」と、抵抗を感じる方も多いかもしれません。とはいえ小学校で学ぶプログラミングは技術的な面ではなく、プログラミングにおける思考力です。ここでは、なぜ小学校のうちからプログラミング教育が実施されるのか、小学校におけるプログラミング教育の目的をご紹介します。
小学校から物事を論理的に考えられるようにする
プログラミングには物事の順序を整理し、必要な要素を組み立てる考え方が必要です。この論理的思考力はコミュニケーションを取る、資料を読み解く、プレゼンする際など、将来的にあらゆる場面で必要とされるスキルです。
また比較的多くの物事に関心を持てる吸収力が高い小学生のうちに、プログラミングの考え方に触れることで、論理的思考力の土台が培われます。
小学校から課題・問題解決能力を身につける
プログラムは何か1つでも間違いがあると、正常に作動しません。しかし原則的に、このミスは確実に見つけ出せるものであり、基本的には順序立てて原因を見つけることで対処できます。
プログラミング教育の中ではこうした内容も扱うため、原因がどこにあるのか、どこを修正すれば良いのか、といった課題・問題解決能力も養われます。このスキルは日常で直面した課題や問題を解決するためにも有効で、将来的に仕事においても役立てることができます。
小学校からコンピュータを使いこなす能力を身につける
今やどのような業界でも、パソコンをはじめとしたデジタル機器の活用が必須になっています。そのため小学校のうちからコンピューターに触れることで、誰もがコンピューターを基本的に使いこなす能力が身につけられます。
小学校から就職の際に企業から必要とされる人材へ
エンジニアやプログラマーにならずとも、プログラミングで学んだ知識やスキルは就職の際に有利になります。論理的思考力や課題・問題解決能力はあらゆる仕事で必要となるため、企業でも重要視されているポイントです。
そのためプログラミングを学ぶことでキャリアの選択肢が広がるだけでなく、企業から必要とされる人材へと成長することができます。
GIGAスクール構想とは?GIGAスクール構想における取り組み
プログラミング学習の環境整備は、教育現場のICT化に直結します。またICT教育強化のために打ち出された施策であるGIGAスクール構想では、以下のような取り組みが実施されています。
ICT環境の設備
GIGAスクール構想の土台となるのは生徒1人につき1台の端末保有、ネットワーク環境の整備です。端末調達や校内LANなど通信環境の整備には、国と自治体から補助金が支給されます。
端末は Windows 、Chrome 、iPad の3OSが推奨されており、なかでも価格・スペックの両面でコストパフォーマンスに優れているのが Chrome OS を搭載した Chromebook です。端末の価格帯は5万円程度で、補助金は国公立校で上限4.5万円、私立校でその半額が支給されます。
また Chromebook は3万円台から購入できる端末であり、かつほとんどの学習にも問題ないスペックを備えています。文部科学省の調査によると、学校全体の約40%が Chromebook を採用しています。
ソフトの充実
端末はプログラミングなどの授業に使うだけでなく、出欠管理や成績管理、宿題など多くのシーンで活用されます。多機能に活用するにはソフトを充実させる必要があり、デジタル教科書やドリル、学習支援ツールや教員用の管理ツールなどの導入が進められています。
なかでも学習支援ツールや管理ツールは導入も手軽であり、おすすめのサービスには Google Workspace for Education があります。こちらは Google が提供するサービスであることからも、連携がスムーズなので Chromebook で活用する教育機関も増加傾向にあります。
指導体制の強化
学校や教員の力だけでは急速な現場のICT化は難しいため、外部からの指導体制の強化にも取り組まれています。具体的には外部のICT支援員を配置する経費の補助、アドバイザーによるワークショップ開催や指導者の養成などを行っています。そうして学校だけでなく、自治体や企業、国が協働して教育現場のICT化を目指しています。
小学校でのプログラミング学習やGIGAスクール構想には Chromebook がおすすめ
小学校でのプログラミング学習は技術の習得は必須でないものの、学校によっては触れる場合もあります。またプログラミング学習に限らず、さまざまなシーンでパソコンを利用するため導入する端末選びは重要です。
価格・スペックの両面でおすすめの端末は、実際に最多の導入実績を誇る Chromebook です。ここでは Chromebook の概要から、小学校のプログラミング学習やGIGAスクール構想で活用するメリットをみていきます。
Chromebook とは?
Chromebook はGIGAスクール構想の標準仕様書でも提示されている OS の1つで、Chrome OS を搭載したノートパソコンです。Chrome OS は Google が独自に開発したOSであり、Webブラウザ「Google Chrome」を基本とし、日本でもさまざまなPCメーカーが販売しています。一括りに Chromebook といってもさまざまなモデルがありますが、以下のスペックが標準仕様書となっています。
・CPU:Intel Celeron 同等以上 ※2016年8月以降に製品化されたもの ・ストレージ:32GB ・メモリ:4GB ・画面:9~14インチ ・価格:5万円程度 |
Chromebook を活用するメリット
ここでは、小学校のプログラミング学習やGIGAスクール構想で、Chromebook を活用する4つのメリットをみていきます。
動作が早く快適な学習ができる
Chromebook の特徴は、余分なシステムを搭載していない分サクサク動くこと。特に電源を入れてから立ち上がるまでは、10秒ほどです。そのほかアプリやファイルなどの読み込みも圧倒的スピードを誇り、無駄な時間を消費することなく効率的に学習に臨めます。
基本的にセキュリティソフト不要で管理コストが安い
一般的なパソコンは1台1台にセキュリティソフトが必要であるため、管理コストが高い点がデメリットでした。しかし Chromebook はシステム上セキュリティソフトが不要であるため、管理コストがや安い点がメリットです。
またセッティングやクリーニングは教員側の管理画面から遠隔かつ一括で管理でき、運用コストが削減できるメリットもあります。
セキュリティに強いので安心・安全
Chromebook ではセキュリティソフト不要ながらも、強固なセキュリティ機能を誇るため安心・安全のネットワーク利用が可能です。また内蔵されているウイルス対策機能は、自動的にアップデートされます。そのためパソコンを立ち上げれば、いつでも最新OSかつセキュリティ万全の状態です。
導入コストが安い
大量導入が必要となる学校において、導入コストが安い点は大きなメリットとなります。Chromebook は3万円台から購入でき、平均価格をみても4〜5万円です。GIGAスクール構想の標準仕様書で提示している5万円程度の基準、そして補助金の上限でもある4.5万円に抑えて購入することが可能です。
さらに Chromebook は学校での使用を想定して作られているモデルもあり、落下などの衝撃に強い作りになっています。そのため導入後のリスクも踏まえている点で、高いコストパフォーマンスに期待できる端末です。
ミカサ商事では、教育機関への Chromebook 導入を支援しております。導入から運用までスムーズに進められるよう、活用方法や管理方法についてもサポートさせて頂きます。
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