教育機関向け Google Meet の録画機能の無料期間が終了! 今後も録画する方法や有料エディションの詳細も解説

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大人数でのビデオ会議を簡単に開催できる「Google Meet」。無料かつ便利に利用できるため、多くの教育機関でオンライン授業などに活用されています。そんな Google Meet ですが、開催した会議を録画する「録画機能」が、2022年1月9日をもって教育機関向けにも有料化しました。本ページでは、無料で使えていた教育機関向けにも録画機能が有料化した背景や、今後も録画できるエディションの詳細、価格について解説していきます。

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目次

教育機関向け Google Meet の録画機能が有料化した背景と経緯

Google Meet 自体は無料で利用できるビデオ会議ツール

Google Meet とは、Google が提供するオンラインビデオ会議ツールです。ツールをインストールする必要はなく、ブラウザ上でワンクリックで会議を開始し、手軽に複数人でのビデオ会議を開ける点が特徴です。
非常に便利な Google Meet ですが、個人でも Google アカウントを使えば無料で利用できます。
Google Meet ロゴ

組織向けには Google Meet を含むツールセット「Google Workspace」がある

企業や教育機関で組織的に Google Meet を利用する際には、Google Meet の他にも様々なツールがセットになった「Google Workspace」を導入して利用するのが一般的です。
特に、教育機関向けの「Google Workspace for Education」には4つのエディションが用意されており、そのうちの「Google Workspace for Education Fundamentals」は完全に無料で利用できるため、数多くの教育機関に採用されています。

Google Workspace の詳細については以下の記事で解説しています。↓

Google Workspace とは?機能・料金プラン・メリットなど Google Workspace の基本をご紹介

Google Workspace は、Googleが組織向けに提供するオンラインツールで、企業や教育機関などの組織のコミュニケーションを強化し、Gmail や Googleカレンダー、Google ドライブなどを安全に使うためにも有効です。本記事では、Google Workspace の概要から機能や料金プラン、活用する際のメリットについてご紹介していきます。

オンライン授業の必要性により、教育機関は無料で録画できていた

Google Meet では、開催したオンライン会議を録画することができる「録画機能」があります。しかし、この録画機能は、元々有料のバージョンにしか備わっておらず、個人の無料アカウントで Google Meet を使っている時には録画できません。
しかし、上述の教育機関向けエディション「Google Workspace for Education Fundamentals」では、期間限定で録画機能が無料提供されていました。これは、COVID-19の流行によってオンライン授業の必要性が高まったことに Google が対応し、特別に教育機関であれば録画機能を無料で使えるようにしていたという経緯があります。

2022年1月に教育機関への録画機能の無料提供が終了

このように、教育機関向け無料エディション「Google Workspace for Education Fundamentals」でも録画機能が使えていましたが、2022年1月9日からは、「Google Workspace for Education Fundamentals」では Google Meet では録画ができなくなりました。
元々は教育機関への特別対応として録画機能が無料提供されていましたが、この日をもって本来の有料版限定に至ったということですね。

突然の発表?混乱は起きるのか

この対応について、Google Workspace for Education Fundamentals を利用している教育機関向けに、Google は事前にアナウンスを行っています。
また、2021年2月17日に Google が G Suite for Education から Google Workspace for Education に名称変更を行い、有料版を含む4つのエディションに再編されましたが、その当時から、無料版の「Google for Education Fundamentals」での録画機能は一時的な提供であることが示されていました。

当時の Google 公式ページでの表記
当時の Google 公式ページでの機能表にも「2022年1月9日まで」という記載がある

今回の無料提供終了については、1年近く前から示されていたということで、突然の発表により混乱が起きているという事態にはなっていないように思われます。

無料期間中に録画したファイルはどうなる?

録画機能の無料提供中の期間に、実際に Google Meet を使ってビデオ会議を録画していた先生方も多いかと思われます。無料版では録画できなくなった2022年1月9日以降も、過去に録画したファイルが削除されることはありませんのでご安心ください。

過去に録画された会議は、ファイルのオーナーによって削除されるまで Google ドライブに残りますので、これまでどおり個人やグループでご覧いただけます。
‐ミカサ商事に届いた Google からの認定パートナー向けメールより引用

今後も教育機関が Google Meet の録画機能を利用するためには?

有料エディションへのアップグレードで今後も録画機能を利用できる

今まで 無料の Google Workspace for Eductaion Fundamentals を使っていた教育機関は、Google Meet の録画機能が利用できる有料エディションにアップグレードすることで、今後もビデオ会議の録画を行うことができます。

2021年2月からの新エディションの追加による変更点のまとめはこちら↓

G Suite for Education が名称変更+エディション追加!正規販売代理店が変更のポイントを解説

旧「G Suite for Education」が、「Google Workspace for Education」に名称変更され、エディションの種類も増えました。追加された有料版の詳細、ドライブなどの容量や、Google Meet の録画機能などの違いについて、教育機関向けに変更のポイントを解説します。

録画機能以外に有料エディションにするメリットは?

録画機能のためだけに有料エディションにアップグレードする前に、他のメリットも確認しておきたいところです。以下では、それぞれのエディションの特徴について解説していきます。

録画機能を利用できるエディションは2つ

教育機関向けである Google Workspace for Education のうち、無料版の Google Workspace for Education Fundamentals では録画機能が終了しました。他3つの有料エディションの中で、録画機能が利用できるエディションは2つあります。今回はこの2つのエディションについて詳しく見ていきましょう。

Teaching and Learning Upgrade

1つ目は「Teaching and Learning Upgrade」エディションです。Teaching and Learning Upgrade は、録画機能を含む Google Meet の高度な機能が中心となったエディションです。録画機能以外の Google Meet の高度な機能については後ほど解説します。
他にも、Google Classroom で生徒が提出した課題のレポートなどが、既存のコンテンツをコピーしたものでないかチェックできる「独自性レポート」という機能も使えます。

Google Workspace for Education Plus

2つ目は「Education Plus」エディションです。Education Plus は、Google Workspace for Education の4つのエディションの中で最も充実したエディションとなり、録画機能はもちろん、Teaching and Learning Upgrade を含むすべてのエディション以上の機能が使えます。

有料エディションで使える「録画以外の Google Meet の機能」は?

Teaching and Learning Upgrade および Education Plus では、録画以外にも Google Meet の高度な機能が使えます。録画機能が目立つのでまだ広く知られていない可能性もありますが、実は先生方が授業を行う上でかなり便利な機能が備わっています。

有料エディションで使える機能①「Q&Aとアンケート」

Q&Aとアンケート

「Q&Aとアンケート」では、Google Meet でのビデオ会議上で、先生が問いやアンケートを出題できます。
教室での「みなさんどう思いますか?」をオンラインでも実現することができます。オンライン授業でも授業での参加度を高めたり、先生と生徒の間の双方向のコミュニケーションを活性化することができる機能です。

有料エディションで使える機能②「ブレイクアウトルーム」

ブレイクアウトルーム

「ブレイクアウトルーム」では、ビデオ会議の参加者をランダムに複数のグループに分け、一時的にグループ内でのみ話をすることができます。「グループ内での意見交換を行った上でグループごとに発表」という、教室でもよくある形の授業を行うことができます。ブレイクアウトルームが続く時間も先生が自由に設定することができるので、決められた3分間で話し合い、というようにメリハリをつけることもできます。

有料エディションで使える機能③「出席レポート」

出席レポート

「出席レポート」では、ビデオ会議の参加者と、参加していた時間の一覧を自動で集計することができます。会議が終わった後に、会議の主催者(先生など)にレポートがメールで送られてくるので、それを確認すれば、万が一生徒が授業に不参加であったとしても気づくことができます。大規模な講義など大人数の出席確認も使える機能ですね。

有料エディションの選び方や価格は?

Education Plus と Teaching and Learning Upgrade どちらを選ぶべき?2つの違いを確認

  1. Education Plus ではセキュリティの機能も大幅に向上

    Education Plus では、上述の Google Meet の高度な機能のほか、Google Workspace for Education 全体のセキュリティ管理の機能も充実するのが特徴です。具体的には以下のような機能が使えるようになります。

    • 調査ツール・・・学校で利用されている不適切なファイルやメールを自動で特定し、詳細を調査する
    • セキュリティ ダッシュボード・・・迷惑メール、外部とのファイル共有、フィッシング攻撃などの量をレポートで常に監視できる
    • セキュリティ状況・・・学校のGoogle Workspace 環境のセキュリティ状況をチェックし、推奨設定との比較を見られる

    反対に、このような機能は他のエディションでは利用できません。そのため、学校内のセキュリティに関する状況を包括的に確認するためには、Education Plus のセキュリティ機能が必要になってきます。
    ※Education Plus でのセキュリティ機能の詳細の解説記事は近日中に更新いたします!

    参考‐エディションの比較 | Google for Education

  2. Google Meet の機能にも違いがある

    Google Meet の高度な機能として3点紹介しましたが、Education Plus と Teaching and Learning Upgrade では、その他にも「ライブストリーミング」を実施できます。ライブストリーミングとは、ビデオ会議で映している内容を不特定多数の人に生配信できる機能です。
    違いはこのライブストリーミングを視聴できる人数の上限で、Teaching and Learning Upgrad では1万人、Education Plus ではなんと10万人の人が視聴できます。

  3. Google ドライブなどの容量が異なってくる

    Google Workspace for Education は、2022年7月以降は容量無制限ではなくなります。これ以降、エディションによって、組織全体のストレージ容量の大きさが異なってきます。Education Plus では、基本の共有ストレージ100TBに加えて、20GB/ライセンスのストレージが利用できます。一方、Teaching and Learning Upgrade では、基本の共有ストレージ100TBに加えて、100GB/ライセンスのストレージ追加となります。

    エディションによる容量の詳細は以下の記事でも解説しています。↓

    G Suite for Education が名称変更+エディション追加!正規販売代理店が変更のポイントを解説

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2つのエディションの価格はどのくらい?

Google Meet の録画ができる2つのエディションの標準価格は以下の通りです。
※あくまで標準価格ですので、販売する企業や購入数量によって価格は異なる可能性があります。

  • Teaching and Learning Upgrade は、1アカウントあたり 5,760 円/年(税抜)
  • Education Plus は、1アカウントあたり 600 円/年(税抜)

このように、Education Plus のほうが機能が充実していますが、1アカウントあたりの金額はより安価です。
ただし、Teaching and Learning Upgrade は1ライセンスから購入できますが、Education Plus は学校の全生徒数分の購入が必須となっています。その代わり、Education Plus は限定特典があり、生徒4人につき先生1人分のアカウントが無料で使えます。

Education Plus では、生徒4人につき先生分の1ライセンスが無料

利用目的によっては Education Plus のほうがお得に導入できる

Google Meet の録画や高度な機能を一部のアカウントだけで用いる場合は、1アカウントから購入できる Teaching and Learning Upgrade が選択肢になりそうです。ただし、前述の通り Education Plus は生徒4人につき先生1人分のアカウントが無料ですので、生徒数と教職員数のバランスによっては、全生徒数分を購入すれば先生全員が有料エディションの恩恵を受けることができます。
Teaching and Learning Upgrade よりも Education Plus のほうが セキュリティ面など他の機能も充実することを踏まえて考えると、場合によっては Education Plus のほうがお得に導入できる可能性があります。

有料エディションの購入方法は?

有料エディションは資格を有する企業からのみ購入可能

Teaching and Learning Upgrade や Education Plus は、特定の企業からのみ購入することができます。特定の企業とは、Google に教育機関向け販売パートナーとして公式に認定されている販売店の中でも、有料エディションの販売資格を持っている企業を指します。

有料エディションの導入についてはご相談ください

注意点としては、↓下のようなパートナーバッジを持っている企業の中でも、さらに特定の企業しか取り扱っておりません。企業に販売資格の有無を問い合わせるか、販売できる企業の紹介を Google に依頼することができます。
本サイト “G-Apps.jp” を運営するミカサ商事は国内で一番初めの認定パートナーであり、有料エディションも取り扱っております。どのエディションを選ぶべきか迷われている段階でもお気軽にご相談ください。

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