ICT教育の効果とは?ICT教育で効果を上げるためにすべき事

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文部科学省では「ICT教育は、子供たちの学習への興味・関心を高め、分かりやすい授業や子供たちの主体的・協働的な学び(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)を実現する上で効果的である」とし、さらなる推進を目指しています。

ICT教育を導入すれば、これまで「講義を聞く」だけだった受け身の学習から、子どもたち自身が発見しアイデアを出し、形にするという主体性のある学びが可能になります。しかし、その効果はICT教育に合った環境があってこそ得られるものです。ICT機器を購入したとしても、現場の知識やスキル、体制が伴ってなければ逆効果になってしまいます。

この記事では、ICT教育の効果と、効果を上げるために教育現場がすべきことを具体的にご紹介します。

↓ICT教育のメリット・デメリットはこちら↓

【ICT教育とは?】ICT教育の意味やメリット、デメリットを優しく解説! – 教育機関向けGoogle for Education 情報発信サイト

「ICT教育とは?」と聞かれて、どのように答えますか?昨今、教育の現場では、ICT教育の導入が加速しています。教育従事者であっても、ICT教育について、定義やメリット、デメリットを理解し正確な答えを延べることができる人は数少ないと思われます。 そこでこの記事では、ICT教育について、定義、メリット、デメリットについて解説したいと思います。

ICT教育の効果って

子どもたちへの効果

総務省のICT効果調査によると、生徒への効果では「基礎科目の学力向上」や「学習制度の改善」、「操作や技術面における生徒のICT活用技術の向上」が報告されています。以下では、その他の効果も併せて具体的に解説します。

1.基礎科目の学力向上

ICT教育を導入すれば、子どもたちは疑問を感じたらインターネットを利用しすぐに調べることが可能です。

先生に質問をする前に、先ずは自分で考え、インターネットを通じ欲しい情報を得る。自主性を持って勉強に取り組む後押しになるはずです。興味を持った事柄や疑問に思ったことを自ら納得いくまで調べることができる為、疑問を自分で解決するクセが身につき、自然と基礎学力の向上が見込まれます。

2.学習制度が改善される

ICT教育では、黒板やプリントを用いた授業から、パソコンやタブレットに映しだされる画像や動画を活用した授業に変わります。

ICT教育によるデジタル化の利点の一つであるデータ収集とそのデータからの分析が挙げられます。一人一人の学習状況などをリアルタイムに、そして長期に渡ってデータとして保有することができ、その生徒にあった学習プランや指導をすることもできるようになります。

またテレビ会議システム等を利用すれば、学内の教員だけではなく、学外や海外の人から教育を受けることも可能です。多様な人との触れ合いはグローバル化に向けた人材育成に効果的です。

3.ICTスキルが習得できる

幼いときからICT機器に触れることで、基本的なPCスキルが身に付きます。

近年、ICTの活用は社会全体で加速しており、ビジネスシーンだけでなく、生活する中でも、もはや必須スキルになっていることは言うまでもありません。いずれ社会に出たときに求められる知識と技術が就学中から習得できます。

4.勉強への興味・関心のアップ

ICT機器を活用すれば、子どもたちは興味を持った事柄を調べ、図形や動画で具現化し、スライド機能でプレゼンテーションを行うことが可能です。

視覚や聴覚に訴えかける授業は、生徒にとって楽しく、わかりやすいので勉強へのモチベーションアップにつながります。

子どもたち自身が、図形や描画を使って資料を作成することもできます。アイデアを形にすることが常態化すれば、情報を整理し論理的に説明できる力や想像力も養われるのではないでしょうか。

5.協同で目的を達成する力が養われる

ICT機器には、協同作業のための共有機能がいくつもあります。

共有ファイルを使用すれば、仲間とディスカッションしながら、資料を同時編集することが可能です。

他者と励まし合い1つの目的を達成する「協働的なの学び」の実践は、長期的に自分の意見をしっかり伝える、また他者の意見を尊重するグループ間でのコミュニケーション能力が育まれる環境や時間を多く提供できるはずです。

先生たちへの効果

総務省ICT活用調査によると、教員への効果では「生徒への指導方法や授業内容の改善」「教員同士のコミュニケーションの活性化」について効果が高いと報告されています。

以下で、具体的に解説します。

1.生徒への指導方法・授業内容の改善

ICT教育ではパソコンやタブレットに映し出される動画や画像、図形などを活用した授業が可能になります。

資料は印刷しなくても電子データとして生徒と共有できるので、準備時間が短縮され、余った時間で授業内容の充実が図れます。

2.教員同士のコミュニケーションの活性化

ICT教育では、資料が電子データ化できるため教員間での情報共有が容易です。

授業で使う資料の更新も手軽にできるため、教員のスキルアップや授業内容の充実につながります。

以上がICT教育によって期待できる効果となります。

では、上記の効果を得るためには一体何をすべきなのでしょうか。

↓ICT教育の目的はこちら↓

ICT教育の目的とは?失敗しないための目的の明確化と共有の仕方 – 教育機関向けGoogle for Education 情報発信サイト

IT社会やグローバル社会で活躍する人材を育成するためには、ICT教育が効果的とされています。文部科学省がさらなる推進を掲げるなかで、ICT機器を導入する学校も増加しています。 しかし、ICT教育は機器の導入さえすれば、成果が得られるわけではありません。 社会の変化に対応しようと、急いでICT機器を導入しても目的の明確化や情報共有ができていないと、失敗に終わってしまうかもしれません。 この記事では、「ICT教育の目的と、ICT教育で失敗しないための目的の明確化と共有の仕方」をご紹介します。導入をご検討中の学校関係者の方はぜひ参考にしてください。

効果アップのためにすべきこと

1.ICT機器を安全にスムーズに使うための環境整備(アクセスポイントの配置)

ICT機器を購入しただけでは、ICT教育の効果は享受できません。

まずは、どのように授業に取り入れるのかを明確にし、機器の選定や台数の算出、導入スケジュールなど具体化する必要があります。長期間導入することを考え、運用面をしっかりと検討しておく必要があります。

2.ICTのエキスパートを配置させる

教育現場でのICT教育の導入は加速していますが、まだ十分なスキルを持った教員は少ないのではないでしょうか。

せっかくICT機器を購入しても、操作に不慣れだと授業効率が低下するうえ、教員の負担になってしまいます。
確かな効果を得るためには、ICT教育に精通した人材や業者にサポートを依頼しましょう。

3.先生のスキル向上

ICT教育の効果を最大限発揮させるためには、やはり指導者のスキルアップが大切です。教員や管理者は、定期的な操作研修や十分なトレーニングを受けましょう。

ミカサ商事では、学校や教育機関へのICT教育の導入支援やアフターサポートを行っています。さらに管理者や教員、生徒に向けたトレーニングをご要望に合わせて実施しておりますので、お困りごとなどございましたら、ぜひお問い合わせください。

4.学習指導要領の基準を満たすような教育向けのアプリの充実

2020年に改定を予定している学習指導要領※では、今まで以上に「主体的・協働的な学び(アクティブ・ラーニング)」の実践が求められるでしょう。

学習指導要領に沿った学習が可能な教育機関向けアプリあります。全教員への周知も容易になり、指導者によって教える内容のバラつきが軽減が見込めます。

まとめ

この記事では、ICT教育の効果と、効果を上げるためにすべきことをご紹介しました。

ICT教育は「主体的・協働的な学び」に効果を発揮します。しかし最大限の効果を得るためには、機器を取り揃えるだけではなく、実際に指導する教員がいかにICTを活用できるか、そして学校側はそれを十分にサポートできるかが重要です。

導入前の運用計画と導入後のPDCA運用が必要なのは言うまでもありません。

ミカサ商事では、現役の教員らとともに実務の中で得たノウハウを活かし、授業変革やICTを使用した教育の提案、教員のICTスキル向上を目指す研修など実施しています。新しい時代に向けた教育改革を、現場目線でお手伝いします。

ICT教育の導入をご検討中の教育関係者の方は、ぜひお問い合わせください。

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