2019年に開始された、児童生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備するGIGAスクール構想ですが、事例を知れば現場での対応もよりスムーズに進みます。
GIGAスクール構想は、児童生徒一人ひとりに最適な学習環境を提供することを目的にした取り組みですが、最適な学習環境といってもテスト形式で数値化したり指標で計測できるものではなく、取り組みが難しいのも事実です。
本記事ではGIGAスクール構想の事例についてご紹介していきます。ぜひ事例を参考にして、各教育現場にあった形で対応を進めていきましょう。
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GIGAスクール構想とは?概要・目的・メリット・デメリット・課題をまとめて解説
GIGAスクール構想は教育機関における重要なテーマとなっており、生徒1人1台のパソコン・タブレット導入や高速ネットワーク環境を整備することが求められていました。GIGAスクール構想は生徒や教員にさまざまなメリットがある政策ですが、デメリットや課題・問題点といった懸念点もあります。本記事ではGIGAスクール構想の概要から目的・メリット・デメリット・課題までご紹介していきます。またGIGAスクール構想について網羅的にまとめていますので、GIGAスクール構想の大枠を理解する際にぜひ参考にしてください。
【2022年最新】高校でのGIGAスクール構想 文部科学省の指針や1人1台端末の整備方法を解説
令和2年度までの補正予算により、GIGAスクール構想による小中学校の1人1台端末の整備が行われました。補正予算の対象とならなかった高校での1人1台端末整備について、今後の対応の方向性や適切な整備方法、採用すべきOSについて、最新の政府方針を踏まえて解説します。
GIGAスクール構想を進めるために必要なこと
文部科学省主導で行っているGIGAスクール構想は、児童生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する取り組みです。また児童生徒一人ひとりに最適な学習環境を提供することで、児童生徒の能動的な学習を促したり、調べ学習を効率的にしたり、児童生徒の協働作業を活性化させたりとさまざまな効果が期待できます。
その他にも、教員側にも期待できる効果があります。事例としては宿題やテストにおける採点や成績処理の効率化、教員同士の迅速な情報共有、出欠の確認の自動化などが挙げられます。生徒・教員ともに、こうしたGIGAスクール構想による恩恵を受けるためには、適切なICT環境の整備が必要です。
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GIGAスクール構想に教育機関が必要な対応とは?ICT支援員について – 教育機関向けGoogle for Education 情報発信サイト
GIGAスクール構想の実現に向けて、教育機関では機器の導入や備品の整備をはじめ、さまざまな対応が求められています。そのため、GIGAスクール構想に必要な機器の導入や備品の整備を、代行して導入のサポートしてくれる業者を活用するのも1つの選択肢となります。本記事ではGIGAスクール構想の実現に必要な機器や設備をはじめ、教育機関が安心して対応を進めるためのICT支援員の活用についてもご紹介していきます。
GIGAスクールの活用事例を知っておく
GIGAスクール構想においてICT環境の整備は大切なことですが、環境整備をしただけでは不十分です。GIGAスクール構想を推進していくためには、実際に上記でご紹介したICT環境整備に加えて、事例を知り実際の各教育機関ごとに現場に当てはめ、活用を進めることが重要です。
また苦手意識のある先生方もいらっしゃり、ICTの環境整備を敬遠したり、導入や活用が進まなかったりといったケースも想定されます。そうした際にもGIGAスクール構想やICT教育によって得られることを事例で示し、教員同士で理解を深めていくことも重要な取り組みです。
事例でわかるGIGAスクール構想 事例一覧
ここからは実際に教育機関がGIGAスクール構想を進めるにあたって参考となる事例を紹介していきます。
各自治体のGIGAスクール構想事例 文部科学省から公表
まずは文部科学省から公表されている各自治体におけるGIGAスクール構想の事例です。
茨城県つくば市のGIGAスクール構想事例
茨城県つくば市では、つくば市で行うGIGAスクール構想の説明資料として、PC持ち帰り学習の手引き、端末利用啓発リーフレットといった保護者への説明資料、実際の授業風景をまとめた説明動画などを作成し公開しています。これによって子供たちがどのように授業でパソコンを活用しているのかがわかるようになっています。また保護者への説明もWeb上で行うことで、効率的にGIGAスクール構想対策を進めている事例です。
東京都世田谷区のGIGAスクール構想事例
東京都世田谷区では世田谷区が考えるGIGAスクール構想を「1人1台のタブレットを活用した新たな学び」として公表し、資料がPDFや動画で紹介されています。またWebサイト上ではタブレット端末に関するFAQをはじめ、教職員向け、児童・生徒向け、保護者向けの配布資料等が用意され、区内での取り組みを確認できるようしています。
岡山県のGIGAスクール構想事例
岡山県では、ICT機器・教育クラウドアプリの活用から、情報活用能力の育成や情報セキュリティなど、幅広い内容をWebサイトに掲載しています。また閲覧用資料に加え動画でも説明され、印刷用資料も用意されているので、必要に応じて印刷もできるようになっています。さらに教職員に必要なICT活用指導力に関する31のチェック項目を設け、教員側にもわかりやすい整った資料となっています。
その他にも文部科学省の下記のサイトでは、各自治体のWebサイトやGIGAスクール構想の事例が紹介されています。また保護者への説明体制と整えたり、GIGAスクール構想に向けた事前知識を得たい場合には、参考になる事例が多く掲載されています。
教育委員会のGIGAスクール端末活用事例
大阪府摂津市教育委員会で、端末の適切な活用のためにフィルタリングを導入した事例をご紹介します。過去にGIGAスクール構想で、配布された端末を使いチャット上でいじめを受けてしまうケースも報告されており、そうした被害を防ぐための取り組み事例です。
GIGAスクール構想では、生徒の主体的な学びを促すために、操作は生徒の自己判断に基づき活用するケースが多い傾向にあります。また端末のログインIDやパスワードも全児童同一のものを使用し、他の児童の書き込みが簡単に見られる状態にあるケースも少なくありません。そのため教員がどこまで介入するかは難しい問題ですが、そうした被害を防ぐためには、外部のセキュリティサービスを活用するのも一つの方法です。
この事例では、Webセキュリティクラウドサービス「i-FILTER@Cloud」を導入しています。「i-FILTER@Cloud」では、いじめに関する書き込みを禁止する「POST制御」や「Webサービス制御」のほか、「子ども見守りシステム」も搭載しています。学習の現場に合わせたきめ細やかなフィルタリングルール設定できるため、教育機関ではデバイスの導入に加えて、こうしたツールも検討する必要があります。
参考:大阪府摂津市教育委員会のGIGAスクール端末活用事例を公開
奈良市月ヶ瀬小中学校の事例
奈良県奈良市にある月ヶ瀬小中学校では、Webサイト上でさまざまなICT活用への取り組み事例が公開されています。
動画を活用したキャリア教育(技術)
動画を活用してキャリア教育をした事例で、仕事としてのSNSの活用や仕事をする上でプロ心構えを語っている起業家の動画などを紹介しています。タブレット端末を活用することで、生徒の主体的な調べ学習に寄与し、自分の将来の仕事について手軽に情報を得られます。GIGAスクール構想の目的の1つである、生徒の主体的な学びを促すことや個別学習の参考となる事例です。
GIGAスクール構想を授業で活用してみて(技術)
宿題となっていたライフイズテック(プログラミングのオンライン学習教材)の課題の進捗状態について確認を行った事例です。場所や時間に関係なく学べるのがICT環境の整備における目的の一つで、そうした現場風景も掲載されています。小学校ではプログラミング教育が必修化され、プログラミングなどの新しい教育についてもICT環境整備によって進めていく必要があります。
空間図形(数学)
黒板や教科書に加え、3次元表現ができるコンピュータを活用して従業する事例です。3次元表現ができるコンピュータは空間図形の授業で特に効果的で、生徒は視覚的に空間図形の理解を深めるのに効果的にデジタルデバイスが活用されています。数学に苦手意識をもつ生徒にも、この事例のように従来とは異なる表現方法で教育できるのが、コンピュータを活用した授業のメリットです。
野菜等の「産地調べ」(アンケート)
パソコンを活用したオンラインによるアンケート調査の事例です。従来のように紙でのアンケート調査する場合には、アンケート内容の作成や印刷、配布、収集、集計など多くの手間と時間がかかります。一方でパソコンを活用したオンラインによるアンケート調査では、印刷、配布、収集といった手間が削減され、教員の業務効率化にも貢献できます。
デジタルドリル
デジタルドリルは、パソコン・タブレットなどの端末でネットを利用し、効率的でスピーディーな学習を行えるデジタル教材です。こちらはログイン方法や操作方法を確認して学習を進めている事例です。教育機関でパソコン・タブレットなどの端末やICT機器を活用する際には、ログイン方法や操作方法につとめセキュリティリスクを最小限に抑えるのも重要なテーマです。
たぬきの糸車(国語)
国語の教材「たぬきの糸車」に出てきた糸車を動画で確認した事例です。特に低学年の生徒には動画で伝えることで、関心を高め積極的な学習に期待できます。また低学年のうちから、デジタルデバイスやデジタルを活用した教育を進めることで、将来的なプログラミング技術の習得や実務での活用にも活きてきます。
参考:奈良市月ヶ瀬小中学校
令和2年度までの本校におけるICTの活用
令和3年度の本校におけるICTの活用
事例を参考にGIGAスクール構想実現への対応を進めよう
本記事ではGIGAスクール構想における事例をご紹介してきました。GIGAスクール構想は生徒と教員側の双方にメリットがある有用な政策です。教育機関は事例を参考にICT環境整備と活用を進めましょう。
しかしGIGAスクール構想を進める際には記事後半でご紹介したような、いじめなどの被害やID・パスワードや個人情報の漏洩を未然に防ぐための対策やセキュリティ対策も重要なポイントです。被害やトラブルを防ぐためにもセキュリティサービスや一括管理できるクラウドサービス活用も検討しましょう。また導入の際には、セキュリティリスクを抑え、安全に導入するためにも専門の代行業者の活用がおすすめです。
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本記事では、GIGAスクール構想における事例を紹介させていただきました。ミカサ商事では、1人1台の Chromebook をBYADの形で整備されるのに最適なパッケージをご用意しております。
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