【教育のICT活用】ICT教育やICTの活用事例を基にご紹介

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今やICT(情報通信技術)は連絡手段や情報共有として、生活に欠かせない存在です。それは教育現場も例外ではありません。実際に教育現場では2019年にGIGAスクール構想が提示されるなど、教育現場におけるICTの活用、ICT教育の強化が図られています。
しかし日本のICT教育は各先進国より後れをとっているのが現状で、教育現場で早期のICT教育に向けた環境整備やICT活用が必要とされています。本記事ではICTの活用事例を踏まえて、教育におけるICT活用についてご紹介していきます。

そもそもICTとは?

情報通信技術を意味するICTは、メール・メッセージサービス・SNSなどの連絡手段や情報共有をはじめとした、インターネットを通じたコミュニケーションのことです。
ICTの発展によりあらゆる場面でICTが活用されており、教育現場では教員同士、教員と生徒間でもICTを活用したコミュニケーションを取るようになっています。その他にもICTを活用したテストの実施やアンケート調査など、教育機関でもICTが活用される場面は多岐にわたります。

ICTとITの違い

教育機関がICTの活用やICT教育を進めるにあたって、ICTとITの違いについて確認しておきましょう。ICTとは「Information and Communication Technology」の略であり、日本語に訳すと「情報通信技術」です。一方ITとは「Information Technology」略で、日本語に訳すと「情報技術」です。
ICTとITはおおむね同義ですが、「Communication=情報の伝達(共有)」にフォーカスしているか否かが違いです。ただしこれは概念的な区別であるため、技術的に明確な違いがあるわけではなく、ほぼ同義として扱われています。
一方でコンピューター関連技術そのものをIT、その技術の活用方法を指す言葉としてICTが用いられるとの考え方もあります。日本では昔から「IT」が使われるシーンが多いですが、国際的には「ICT」を用いるのが一般的です。
実際に最近では各省庁でもICTを用いており、教育現場でも「ICT教育」と称してICTの活用が進められています。

主なICTの活用事例

教育の現場をはじめとしてICTを活用することで、インターネット技術を用いた問題解決や新たな価値を創造できます。ここからは主なICTの活用事例を、5つの分野からご紹介します。教育以外の分野の事例を確認しておくことで、教育現場でのICT活用のイメージもしやすくなるのでぜひ押さえておきましょう。

IoT・データ活用

最近目にすることの多いIoTは「Internet of Things」の略であり、カメラやセンサーで集めた情報を通信機能で伝達する仕組みのことです。IoTは各種家電に多く導入されている技術であり、声や映像を認識するだけで機能の自動化を実現します。
またIoTを活用することで膨大なデータを収集し、より利便性の高い機器やサービスの開発に役立てることが可能です。このようにICTは対人コミュニケーション以外にも活用されています。

医療・介護

医療・介護の現場では傷病者や高齢者に一貫したケアを提供できるように、電子カルテの導入が進められています。電子カルテにすることで医療・介護の両現場で最新の情報が手軽に共有できるようになり、医療の安全性や質の向上に貢献します。
また医療・介護現場での業務効率化やペーパーレス化、ICTを用いた遠隔診療の実施も進められています。このように現場から離れていてもICTを活用することで、きめ細やかなサポートが実現します。

防災

防災面では、ICTを活用することでGPSによる被災者の位置情報の把握、安否確認サービスなどの災害情報共有システムが挙げられます。さらに端末やwi-fiなどのICTの環境整備が整うことで、自宅はもちろん避難場所で被災者がいち早く情報を受け取れる環境を構築できます。
またICTの活用は被災者に情報を届けられるだけでなく、位置情報の把握などにより一刻も早い救出や救助にも役立っています。

地域活性化・地方創生

新型コロナウイルスの流行に伴いテレワークを導入する企業も増えつつある現在ですが、ICTによるテレワークが一般化することで地域活性化・地方創生の側面でも注目を集めています。
実際に都市部から地方に移住しリモートで仕事をしたり、地方に住む人を採用するなどの動きも増えつつあります。地方にいながらでも都市部の企業に所属できることは、地域の過疎化を抑止し地域活性化や地方創生にもつながります。
そうした環境を作るためにICTは必要不可欠で、さらには地方にいても情報発信やサービス提供も可能です。

教育

教育では早い段階でコンピューターの扱いに慣れ、将来的なIT人材の育成するためにICT活用やICT教育が進んでいます。デジタル教科書の導入やプログラミング教育の実施に加え、成績や出欠管理、資料配布などもタブレットやPCを通したICTで行われつつあります。
またICTを学習に取り入れることでリモートでの学習が可能となり、効率的な学習環境の提供や事情により学校に来られない生徒も遠隔で授業に参加でき、誰もが平等に教育を受けられるようになります。

教育におけるICTとは?ICTの活用

 

教育におけるICTとは、教育現場で情報通信技術を取り入れることです。生徒1人1台のPCやタブレットを所有する、デジタル教科書を導入する、プロジェクターや電子黒板を利用するなどの取り組みがICT教育です。
また文部科学省ではICT教育を積極的に推進しており、その背景には将来的な国全体のICT活用を推し進める目的があります。将来的にあらゆる場面でコンピューターを扱うスキルや情報活用能力が必要とされ、早い段階から必要なスキルを身につけることが教育におけるICT活用の狙いの1つです。

ICT教育の基本

ICT教育は、GIGAスクール構想やICT教育に向けたICT環境整備によって進められています。

GIGAスクール構想

GIGAスクール構想とは文部科学省によるICT教育への取り組みです。GIGAスクール構想により、ICT環境の整備やソフトの充実、指導体制の強化などあらゆる面からICT教育の導入を進めています。
日本は他先進国に比べるとICT教育に遅れをとっており、34カ国の先進諸国で構成される経済協力開発機構(OECD)の中では、授業におけるデジタル機器の使用時間は最下位という結果でした。
また今後ICT活用が一般化する中、教育現場でも遅れを取り戻すため早急なICT化が進められており、そのための取り組みの総称がGIGAスクール構想です。GIGAスクール構想では、生徒1人1台の端末保有、そして校内LANの整備やクラウド活用の推進が計画されています。
もともとGIGAスクール構想は2019年度に発表され、5年間かけてハード環境を整備する予定でした。しかし新型コロナウイルスの感染拡大を受けてオンライン授業の必要性が高まったことでスケジュールを早めた結果、2021年3月末にはほとんどの小中学校で端末の導入が完了しています。

参考:文科省GIGAスクール構想の加速による学びの保障

ICT教育に向けたICT環境整備

GIGAスクール構想では、ICT教育に向けたICT環境整備として「児童・生徒1人に1台の端末」「高速大容量の校内ネットワーク」の整備を進めています。ICT環境を整備することで子どもたちが公正かつ平等に最適化された教育が提供でき、資質・能力が一層確実に育成できる環境が構築できます。
さらにICT環境の整備は教員の働き方改革にもつながり、実際に業務効率化の効果を実感している事例や声も多くあります。端末や校内通信ネットワークの整備には国・自治体から補助金も支給されるため、そうしたサポートを受けながら環境整備が可能です。

↓GIGAスクール構想の補助金についてはこちら↓

【GIGAスクール構想の補助金】前倒しの影響や高校への対応についてご説明 – 教育機関向けGoogle for Education 情報発信サイト

生徒一人ひとりの個性に合わせた学習環境を整備するための政策として、GIGA構想スクールが文部科学省から打ち出されました。 本来、GIGAスクール構想は文部科学省が2019年12月に打ち出された政策で、5か年計画の構想でしたが、コロナ禍の影響もあって前倒しで進められ、補助金や補正予算にも変更がありました。本記事では、GIGAスクール構想の概要から変更前後の補助金や補正予算、さらにこれから導入が進められる高等学校への対応についてご紹介していきます。スムーズに学習環境を整えるためにも、変更点について押さえておきましょう。

教育におけるICT活用事例

ここでは文部科学省「教育ICT活用事例集(平成24年度)」から、小・中・高での教育におけるICT活用事例をご紹介します。

小学校3年 社会でのICT活用事例

各グループにPCを1台用意し、作成した資料を電子黒板に共有して学級全体でグループの発表内容を共有。これまでノートや模造紙で行ってきたまとめをPCのプレゼンテーションソフトウェアを使うことで、調べ学習の関心が高まりました。
さらに写真の貼り付けなど、視覚的な工夫をこらして発表資料が作れることで、わかりやすく発表内容が伝達でき、口頭発表の支えにもなりました。

中学校3年 技術・家庭でのICT活用事例

電気機器の設計・製作でPCを活用し、回路を構成する上での思考力・判断力を育成。回路図の作成では表計算ソフトウェアを活用し、簡単な操作で短時間で作成できるようにしました。
さらにデータはサーバーに保存させることでリアルタイムでデータが共有でき、いつでも考えの修正やより良いアイデアを生み出すことにつながりました。

高等学校2年 外国語(英語Ⅱ)

授業にタブレットPCを導入し、オンライン英英辞書の使用や手書きノートアプリケーションを活用。また生徒の活動を教員のタブレットPCに送信して添削を行うことにより、黒板に板書させるよりも多くのものに目を通すことが可能となりました。
またタブレットPCではプレゼンテーション能力の育成が目指せるだけでなく、授業が効率的に行いやすく、生徒主体の授業展開ができるようになりました。

参考:「教育ICT活用事例集(平成24年度)」

ICTを活用した教育を進めるために

ICTを活用した教育を進めるには、ICTを利用できる環境整備が必要です。そこで必要となるのが、ハードウェアとソフトウェアの導入です。

ハードウェアとソフトウェアの導入

校内の通信環境を整備するとともに、実際に授業で使用するハードウェアの導入が必要です。GIGAスクール構想では3つのハードウェアの導入を推奨していますが、その中でもGoogle が開発したノートPC「Chromebook」がおすすめです。
Chromebook は端末費が4〜5万円と低コストであり、かつ起動やファイルの読み込みも高速で効率的な学習環境を実現します。またデータは Google ドライブにクラウド保存され、 Gmail や Google ドキュメントなど基本ツールが最初からインストールされているなど、利便性が高い点が特徴です。
また学習やクラス管理で利用できるソフトウェアには「Google Workspace for Education」がおすすめです。授業や宿題提出に役立つさまざまなツールが一括で利用でき、主体的かつ効率的な学習環境を構築します。
セキュリティ性の高い Chromebook と合わせて利用することで、一層スムーズな導入が可能です。さらに Google Workspace for Educationの導入は、教員の業務効率化も実現します。
ICTを活用した教育を進めるためには、 Chromebook や Google Workspace for Education の導入を検討してみてください。

ミカサ商事では、教育機関での Google アカウントの年次更新代行や、管理者向けの運用支援を承っております。また Google for Education 認定トレーニング講師による管理者研修も実施しております。
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