学校向け
Chromebook 導入の手引き

Q Chromebook でプログラミング学習や開発はできますか?使えるアプリや、必要なスペックについても知りたいです。

A Chromebook を利用したプログラミング学習は可能です。
基礎的なプログラミング学習の場合と、開発を行う場合の2通りに対し、適切な方法と、必要なスペックについて解説いたします。

プログラミングの思考や基礎を学習する場合

プログラミングの思考や基礎を身に付けるための、プログラミング学習であれば、教育機関向けに一般的なスペックの Chromebook で十分可能です。以下では、具体的なアプリケーションや必要なスペックについて解説します。

Chromebook で使えるプログラミング学習アプリ

 

Grasshopper

 

Grasshopper はJavaScript を学べる代表的な初心者向けのコーディング・プログラミングアプリです。
すべてのWebブラウザで使用できるので、Chromebook でも Chrome ブラウザでアクセスすれば利用できます。

 
Grasshopper – https://learn.grasshopper.app/
 

 

mBlock

 

mBlock は、STEAM教育を総合的に扱い、グローバルで活動しているメーカーである Makeblock 社が提供する、無料のプログラミング学習ソフトです。
直感的にプログラミング思考を身に付けられるビジュアルプログラミングや、実際にプログラミング言語の Python を用いたプログラミング学習が可能です。
Windows OS や iOS 向けにデスクトップインストール版や iOS アプリがありますが、Chromebook ではウェブ版を利用することになります。

 
mBlock – https://mblock.makeblock.com/ja-jp/

 

Scratch Jr

 

タフツ大学のDevTech研究グループ、MIT メディアラボのライフロング幼稚園グループ、プレイフルインベンションカンパニーの共同で制作された、Chromebook で活用できるプログラミングアプリです。
文字を一切使わずにブロックを動かすだけの簡単操作で、直感的に操作しプログラミングを学べます。また、初めてプログラミングを学ぶ際の学習にも最適で、プログラミングに必要な論理的思考を養えます。

 
Scratch Jr – https://www.scratchjr.org/

 

プログラミングゼミ

 

株式会社ディー・エヌ・エーが提供するブロックをつないでキャラクターを動かして遊ぶ、小学生向けの プログラミングアプリです。
自分で描いた絵で新しいアニメーションを作ったり、宝集めをしながらゲーム感覚で、プログラミングの基礎を身につけられます。またゲームによって段階が分かれているため、基礎から応用までレベルに応じてプログラミングを学べます。
 
プログラミングゼミ – https://programmingzemi.com/

その他プログラミング学習向けオンラインサービス

ブラウザでアクセスして利用するような「Progate」 や「ドットインストール」といったオンライン学習サービスは、もちろん Chromebook でも利用できます。

プログラミング学習に必要なスペック

学習者用端末として多くの学校で採用されている Chromebook の基本スペックは以下の通りです。本格的にプログラミングを実際に行うわけではなく、プログラミング学習に利用できれば良いという場合は、このスペックで十分だと考えられます。

 

  • CPU:Intel Celeron N4020 , AMD A4-9120C 程度
  • ストレージ:32GB
  • メモリ:4GB
  • 画面:11.6インチ程度

 

Chromebook は、ハイスペックでなくとも動作が軽く、学習用に十分といえる性能を発揮することが特徴です。実際に弊社が導入をお手伝いさせていただいた数多くの学校様の中でも、これ以上のスペックのものを生徒向けに利用されている学校様はほとんどいらっしゃらない印象です。
上記でご紹介したスペックは、GIGAスクール構想において学習者用端末の推奨スペックとして文部科学省が提唱したスペックを満たしています。

参考:GIGAスクール構想の実現 標準仕様書(令和2年3月3日)

プログラミング(開発)を行う場合

開発まで Chromebook で行う場合は、教育機関向けに一般的なモデルよりもハイスペックなものを選定することをおすすめいたします。開発環境については、Linux 環境を簡単に立ち上げることが可能です。

Chromebook で簡単に Linux 環境が立ち上げられる

Chromebook では、実は簡単に Linux を利用した開発環境を立ち上げることができます。2019年以降の Chromebook は、Google が公式に提供している ベータ版の Linux 環境に対応しており、Windows PC や Mac で Linux 環境を立ち上げるよりもはるかに容易です。

対応モデルや方法については以下の公式ページをご参照ください。
 
参考:Chromebook で Linux をセットアップする – Chromebook ヘルプ

プログラミング(開発)に必要なスペック

Linux 環境での開発を行う場合は、上記「プログラミング学習に必要なスペック」で紹介した一般的なスペックよりも高めのスペックのものを選ぶことが望ましいです。
GIGAスクール構想で相場となった1台4.5万円よりも高価なものを購入することになりますが、プログラミング用に新たに Windows PC や Mac を購入するよりははるかにコストを抑えることができるため、開発用にも Chromebook の選択肢は悪くないといえるでしょう。

 

  • CPU:Intel Core i3 相当以上
  • ストレージ:32GB
  • メモリ:8GB~
  • 画面:13インチ~

 

この他に、上記で触れたように 2019年以降の Linux 対応モデルを選ぶことで、Chromebook で開発を行うことが可能です。
参考:Linux 対応の Chromebook 一覧

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